ニルアド感想

※滉√スチルあります

 

 

 

 

 

今までやった乙女ゲーの中で(といってもそんなに数やってません)一番ストレスたまるヒロインだった~!!作品自体も合わなかったです

そんなわけで文句多め!

強制スキップでとばしたところが割とある……

 

 

まず滉√からスタート

相合傘、ハグ、映画館手つなぎと徐々に距離を縮めていく一般庶民の滉と華族の箱入り令嬢ツグミに萌え!!

特に映画館で手つなぐところは滉の手が離れていったときにツグミから追いかけて握り返すのが最高!!!

 

 

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この繊細な心理描写……好き……

ここまではニル・アドミナリの天秤神ゲー!!てテンションです

 

が、神ゲーなのはここまでだった

 

鴻上滉くんレイパーと化す……

最初からレイパーの顔してるならまだ心構えができたけど、彼の優しくて繊細なところが好きだっただけにショックが大きすぎた

 

レイパーはちゃんとレイパーの顔して近づいてきてほしい

やっぱり最初は好きな男から行くべき!て滉くんにときめいてたのに、一瞬にしてど地雷に塗り替えられた

 

でもまだここまではマシだった……

少なくともゲームを続けるのが苦痛てほどではなかった

 

 

このあと昌吾くん翡翠くんとやって紫鶴さんにくるころにはヒロインが無理すぎて歯を食いしばりながら進めてた

強制スキップも使い始めた

ニルアドには精神的に自立してて余裕と包容力がある男はいないのか?て思ってたところに紫鶴さんがきたから最初は萌えてたのに…

 

とにかく危険に首を突っ込んでやらかすヒロイン!

そしてここまでもその傾向があったけどツグミを被害者に、攻略対象を加害者にする構図が苦手すぎる、、、

特にこのルートはツグミの被害者面がすごい

 

紫鶴さんはきちんと「黙っていたことは謝るよ」て言うのに、ツグミは黙って囮やってたことは謝罪なしで、被害者面だけはうまくて紫鶴さんが加害者かのように描かれるのなんなの?

 

なんでツグミが被害者で攻略対象が加害者の構図が苦手なのか……??

 

ツグミも危険に首突っ込んで窮地に陥ったり説教ビンタしたり誰かを傷つけることだってあるのに作中で加害者としては描かれないから?

傲慢なキャラは好きだけど、きちんと加害性を伴うものとして描かれないのは苦手ですオランピアもこれ…)

 

オラソワで縁が僕は単に君を汚したいだけなのかもしれないてオランピアを襲ってきたのは萌えた

でも紫鶴さんが無理矢理キスからのツグミが悲劇のヒロイン面して涙ながらの逃走するのは、紫鶴さんも無理矢理系の人だったか…て落胆と被害者面ツグミへの不快感でダブルパンチ

この時点で瀕死の重傷です

 

しかも紫鶴√のツグミ、終始私情で担当外どころか管轄外の仕事を部署に持ち込もうとする職場にいたら迷惑すぎる女なのよ

一般会社員してる人格を目覚めさせないで!!!

 

乙女ゲーのヒロインに仕事をさせるな~~~

 

 

 

 

オランピアも若干引っかかるところはあったけど、それでも楽しめたのはなんやかんや恋するオランピアが可愛かったから

あとヒロインが攻略対象にメロメロなほど自己投影しやすくてときめく(基本オランピアは花占いしだすくらいの恋愛脳)

 

でもツグミは可愛くない!

可愛くないというより可愛いげがない!!!

 

なんでこんなに可愛いげがないのか?

 

やっぱり男女平等!女性差別!がしつこい

 

攻略対象に「危なくて君が心配だからこの任務には参加させられない」言われて「女性差別!また私だけ除け者なのね!」て感情的になるヒロイン、乙女ゲームにいるか??

しかもこのやりとり一回とかじゃなくて割とある

 

ツグミは恋心を素直に認めようとしないとか意地っ張りな所があるけど、朱砂√の意地っ張りオランピアをやろうとして失敗してる感……

 

文句が永遠に出てきそうだからこの辺でやめときます

 

 

 

 

そんな感じでお目当ての尾崎隼人にたどり着く頃にはツグミの些細な言動にもアレルギー起こす状態

でも隼人√のツグミにはそんなに腹立たなかった

尾崎隼人がタイプだったし…

 

尾崎隼人、立ち絵だと分かりづらいけど斜めとか横から見るとおかっぱぽくて可愛い 好き!

明るくて社交的で前向きで意思が強い光属性だけど、黒髪おかっぱと端性な顔立ちを意識すると知的で育ちのいい雰囲気がマシマシになるのも好き

 

 

 

いつまでも告白の返事しないツグミにウジウジしてんなこのヘタレ!ていらついてたけど、きちんと情熱的な告白してくれて見直したし……

 

しかしこの後興奮しちゃった隼人が乱暴なキスしてきて激萎え……

 

ニルアドはどの攻略対象も性愛と暴力性が結びついてるのがほんっっっとに合わない

 

好きな女にときめいて押し倒して乱暴なキスしてくる男より、自分の獣性を理性でおさえつけて相手が傷つかないように世界一優しいキスをしてくれる男が好きだ

 

やはり私にはネオロマなのか……??

(一途プレイが好きなので好感度上がったキャラのエピソードが次々滑り込んでくる仕様が合わなくて遙か無印を途中で積んでる)(作業ゲーも苦手)

 

 

 

尾崎隼人の正体はまったく予期してなかったしネタバレも踏んでなかったのでしてやられた……!

地雷ありまくりで途中何度も投げ出そうと思ったけど頑張ってよかったぁ~

最高の気分で終われました(隠しキャラは…?)

 

最後にこれはないて思ったツグミのセリフ三選

 

 

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職場で感情的にヒステリー起こすのやめて……すぐ泣くのやめて……泣きたいのはこっちよ……

 

 

ツグミへの怒りを忘れたころにクロユリやれたらいいな

 

やっと夜が明ける(終ヴィル三幕感想)

 

 

 

乙女ゲームでアンリミテッドブレイドワークスすな

 

 

 

絶望エンド×4で胃もたれしてかなり萎えてたので、これアンリミテッドブレイドワークスしてんの…??てなったときはめちゃくちゃ興奮したし汗出た

 

 

「私との約束を果たしたら、君を普通の女の子に生まれ変わらせてあげよう」

 

他ルートではこの契約にはほとんど何の意味もないけど、三幕では「普通の女の子として生きたい」がセレスの中で本物の願いになっていく

 

普通の人間が好きな私にとって三幕の、特にアドルフの描き方は好きだった

 

数時間このゲームをやってきてアルペシェールの歪んだ死生観に慣れてきてたので、23年の人生を繰り返し、死というものを軽んじるアルペシェールの在り方をアドルフが「気味悪い」と言ってくれてハッとした

ゲームをやり始めたときはそう思ってたはずなのに、その歪んだ死生観に違和感を感じなくなってたよ…

 

「リライバーとかよくわからない技術は怖いからリライバーにはなりたくない」も注射が怖いみたいなものだと思ってたのに

アドルフの第二の漂流者としての背景を知ると、歪んだ死生観に対する真っ当な感性だったんだなて感じられてすき

 

 

そしてアドルフの告白……!!

 

「数十年寄り添って生きて、皺だらけの老人になった自分を看取ってほしい」というアドルフにしか思い描くことのできないごくごく普通の願いが

終遠のヴィルシュというゲームの中ではこんなにも眩しく力強くなるのずるい

 

で、最後のアンクゥの言葉ですよ…

 

「この先に、どんなに苦しい未来が待ち構えていようとも――……絶対に死ぬな。苦しんだ分、より多くの希望と幸福を掴み取ってやると。力強く……実直に、前へ進め。そして数十年後の……最期のときには真っ白な髪と、シワだらけの顔で……こいつを看取り――子供に囲まれながら……普通の人生を、逝くんだぞ」

 

数百年生き続けた不老不死の化け物でありながら、アドルフと同じものすごく普通で眩しい人間性を見せて逝ったアンクゥ

 

もうアンクゥ完全に私の男です……

相手のために尽くしながら、その子の人生から勝手に自分を締め出しちゃうずるい男

 

アドルフもアンクゥもセレスに普通の人間として生きてほしいという願いは同じなのに、アンクゥは最後までそこに自分が入らないのが本当に悔しい…(アドルフ=アンクゥではあるけど)

 

どこまでも「俺」とセレスへの願いだからさ…アンクゥ√がないと知ってさらに絶望

アンクゥと恋したい…

 

でもセレスが恋するのはアンクゥではなくアドルフだし、

過去のセレスと今のセレスに二回恋をするけど「愛してた」の過去形の告白をして逝くアンクゥが好きなんだ…

 

お日様いっぱいの真っ白なリコリスの花畑で告白して、これから来る未来に胸を膨らませてキャッキャッするアドセレに対して

自殺したあと不吉の象徴である真っ黒なリコリスの花束をセレスに贈って過去形の告白をして死ぬアンクゥが好き

 

まあアンクゥは最後までセレスにたくさんのものを与えていったけど、セレスが本当に欲しかったものは「一緒に生きたい」「一緒に幸せになろう」ていうアドルフの言葉だったんだよな…

 

それがまた切ない

 

確かにイヴ√のイヴはめちゃくちゃ主人公でかっこよくて、反面セレスが一番ウジウジ悲劇のヒロインしてて…

 

でもセレスに必要なのは、セレスのために死んでくれる人でも、英雄みたいにかっこいい主人公でもなく、

途中で折れたり躓いたりしてセレスに𠮟咤激励されたりもするけど「一緒に生きよう」と言ってくれる普通にかっこ悪い人間のアドルフなんだなって

 

 

あと攻略対象に先立たれる救済エンド、セレスは全部後追い自殺するんだけどアドルフ√だけは、アドルフを看取った後も子供たちに囲まれながらきっと生き続ける

アドルフにそう望まれて、アンクゥに願いを託されたから

 

それができるのはアドルフ√だけ

 

アルペシェール以外の国ならきっと当たり前のこと

 

でも死が軽々しく扱われるアルペシェールにおいては、大切な人が死んでも正気を失わず停滞せず、周囲の人に支えられて、ときには死者を想いながら生きる

 

そんなあまりにも得難い普通の生を与えてくれたアドルフとアンクゥが大好き

 

終ヴィル自体は私の肌には合わなかったけど、「普通の人間として生きる」ていう三幕のテーマはすきだし何よりアンクゥに出会えてのでやってよかった

 

次はもっとほのぼのした乙女ゲームやりたい

 

 

おわり

誰よりも、優しい人(キュピパラ アランへの叫び)

※このパッションをどうにかしないと前へ進めないので、キュピパラの感想というよりメインはアランへの叫びです※

 

隠しを除いて残すところアランだけになって、思ったよりファンタジー要素なかったな…て思ったんです

 

最後の最後で怪獣映画に急ハンドル切ったりするルートもあるけど、相手を好きになる過程にファンタジー要素はほぼない

 

だから普通の人間の女の子として人間の男と恋して結婚して、普通に生きてほしいとずっと願っていたアランを知ってしまい、

ますます他のルートが好きになった

 

恋を自覚していく描写が恐ろしいくらいうまいキューピッド・パラサイトですが、

アランの「普通の人間の女の子として普通の人間と恋して結婚して普通に生きてほしい」という願いによって、

その丁寧な恋愛過程の描写がますます輝いて威力を発揮する

 

 

人間として当たり前にある感情と変化を丁寧な描写で掘り下げてくれるギル、シェルビー、ラウル、螢彩院くん√が好きだ………

 

でも一番撃ち抜かれたのは、キューピッドの矢で強制的に相手のことを好きになってしまうアラン√なんだ…

 

 

自分を捻じ曲げて愛する人に合わせて尽くそうとするギルが自分の夢を追いかけ始めて嬉しいはずなのに、

すれ違いが増えてギルにはギルの人生があることに気づいて、

そこで始めて「寂しい」という感情を神様が獲得するまでを丁寧に掘り下げるギル√が好き

 

この年になるともう秘密のオフィスラブ❤みたいなのは普通に胃がキリキリするからきつかったが、

代表取締役社長が住んでいるにしてはあまりに普通で、ずっと噓をつき続けていた象徴でもある一人暮らしのワンルーム

ありのままの自分を見せて告白してセックスしてデリバリーでご飯食べる普通のカップルのシェルビー√が好き

 

「燃えるような恋が、やがて日向のような愛になる。その過程を、きっと彼となら一緒に知っていける」

華やかなムービースターとのレッドカーペット・ラブストーリーも

 

螢彩院くんが蕾が花開くように、リネットへの恋を自覚するのも好き

 

 

 

でも私にはアランなんだ………

 

 

 

キューピッドの矢でアランのことを強制的に好きにさせられちゃうから最初はまったくのれなかったんだけど、

ギリシャでアランの慟哭を聞くあたりにはもう完全にリネットが憑依してて、キューピッドの矢なんかなくたってアランのことしか見えない!!!て状態だった

 

キューピッドの矢なんかなくたって、アランが優しい人だって、自分を傷つけるはずないって、ずっと自分を守っていてくれたって知ってるから……

 

噓をつくのが下手くそで不器用すぎて、一旦リネットと深く関わってしまうと彼女を守り切れなくなってしまう

 

 

アランが結婚を誓うときにした「誠実で真面目で臆病なキス」

これがアランの本質だよね

 

リネットなんて人間より神が優れているわけないと証明するために人間界に家出したくらいなのに、アランは神を使い捨てにする十二神を知ってなお、神は人間を導くものだと信じて、神を呪う自分を責めまくっている

 

そんなアランだから、何百年も罪悪感を失うことなくインキュバスであり続け、その高潔な魂を失わなかった

 

真面目過ぎるが故に自分を削るような生き方しかできないアランが好きだ

 

自分の形を変えて相手に合わせて尽くそうとするギル

自分の心を削ってリネットの生きる道を探し続けたアラン

 

 

リネットを人間として幸せにしたかった、汚らわしい悪魔になんて近づいて欲しくなかったアランにとって自√はある意味一番つらいルートでもある

結局どのルートでも痛い生き方してるアランが不器用で大好き

 

アランが削り続けた心の分だけ、リネットにはアランを愛してあげてほしい

 

 

 

 

アラン√はリネットもアランと同じように相手も自分も燃やし尽くす情熱的なマニアの恋をしていてめちゃくちゃ好きな女だった

 

恋を司るキューピッドなんだから、当然仕事より恋!

キューピッドの仕事もCCの仕事も好きな人のためなら投げ出しちゃう!

もうすぐ消えてしまうかもしれないなら、一目でもいいからアランに会いたい!

 

天界で離れ離れになったときは自分のほうから手を離してしまったけど、最後には空から落ちていくアランの手を自分から掴みにいったリネット……

 

 

 

 

最後の海でのプロポーズはもう完全に誰も触れない二人だけの国状態で、このルートを終わらせるのが嫌で、ボタンを押すのがつらかった

 

キュピパラ、最後はそれぞれの形の結婚式やらドレスやら描かれるから、

アラン√に来る頃にはもう二人だけの結婚式しか残ってないでしょうと思っていて、実際にそれに近いものがきたけど、想像以上だった

 

天界を思い起こす夕方の海で、昔やってた結婚式ごっこの延長線上でプロポーズするのが最高だった

オタクの好きなものしかなかった

 

しかもそこには華やかなドレスも結婚式場も人々の祝福の声もない

 

あるのは花の指輪の代わりの銀色の指輪だけ

 

静かな夕方の海辺で二人きり、あの頃の結婚式ごっこの延長線上で、永遠を誓い合う二人………

 

アランがリネットを人間にするためにした世界で一番ひどいキス、

リネットの魂を汚して堕天させる二人で永遠に一緒にいるためのキスと感情がジェットコースターになるようなキスばかりだったので(それも好きだけど)

 

最後に結婚を誓うため誠実で真面目で臆病な、アランを象徴するかのようなキスで終わったのがめちゃくちゃ良かった

 

アラン√、神を使い捨てとして消費する現状はまったく変わってないし、恋と結婚の神様がいなくなったせいで結婚率もやばいらしいし(あくまで神目線ですが)

問題は全然解決してない

 

アランとリネットの恋が世界や神様を救うわけでもない

 

壮大なファンタジーというよりお互いのことをただ求めていただけの神様と悪魔のラブストーリーだった

 

 

対の天使として時間の概念もない天界でお互いの気を惹くために過ごしていたあの150年間のように、

アランとリネットが離れ離れになることなくずっと一緒に笑って過ごせますように

 

おわり